*資源管理型漁業*
~資源を守る漁業とは~


 魚や貝、海藻など(水産資源)は、獲りすぎ(乱獲)にならなうように注意して漁獲していけば、資源を絶やさずにずっと漁業を続けていくことができます。このように、資源を適正に管理しながら行う漁業を資源管理型漁業といいます。具体的な管理の手法としては、漁具、漁法、操業時間、操業場所、漁獲物の大きさなどの漁獲の方法に制限をかけます。






 下の図は底曳網漁業における、ズワイガニの保護へ向けた取り組みと、漁獲量との比較です。 資源管理の取り組みにより、徐々に漁獲量が回復してきているのが現れています。
 他には、1年間に獲ってもいい魚の量に制限をかける漁獲可能量制度「TAC制度」と操業日数に制限をかける漁獲努力量制度「TAE制度」があります。我が国では現在7魚種(マイワシ、マアジ、マサバとゴマサバ、サンマ、スケトウダラ、ズワイガニ、スルメイカ)がTAC制度の対象になっており、そのうちのマイワシ、マアジ、マサバとゴマサバ、ズワイガニ、スルメイカの5魚種については京都府の漁業者が獲ってもいい量が、またアカガレイについては操業日数が決められています。

 


 以下漁業者が行う資源管理の取り組みの内容を紹介します。

*マダイの保護に向けて*
~漁業者は尾叉長(頭から尻尾のくびれまでの長さ)13cm以下のマダイは再放流します)~

① 網の目合いを大きくしてやることにより、小さなマダイは、網の間を抜け、にげていきます。
② 網に入ってしまった小さなマダイはタモですくい、網の外に逃がしてやります。
③ マダイが快適に生活していける場所を人工的につくってやります。
(漁礁の設置)











④年間京都の海には約60万尾のマダイ稚魚が放流されています。
⑤ 漁業者だけでなく、地域住民等の協力を得て、稚魚が放流されていきます。











放流されるマダイの稚魚
・産まれて間もないマダイ稚魚(顕微鏡写真)

放流されるヒラメの稚魚
産まれて間もないヒラメの稚魚(顕微鏡写真)

・京都府栽培漁業センター等の施設でマダイ等の採卵・産卵が行われています。












 ・サザエ等の磯根資源を守るため、漁業者が中間育成(ある程度の大きさになるまで漁業者が育てる)を行い、サザエ稚貝を放流しています。放流にあたっては、上写真のように放流稚貝には、リングを取り付けたりして、放流貝を見分けやすくして、生き残りの数等を把握するために利用します。また、大切なサザエ等の資源を守るため、漁場監視を夏場を中心に行っています。













 ポスター・ステッカー・看板等を作成し、資源管理の取り組みを皆さんに理解していただけるよう取り組みを行っています。















サザエ・アワビなどには資源を有効に利用するために、漁獲サイズ、禁漁期間が設定されています。




海に親しむ皆さん(遊漁者の皆さん)が使用できる漁具や、漁法は上記のものと決められています!





 
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