☆豊かな海を次世代へ受け継いでいくため        
  海の環境保全へ向けた取り組みを進めています☆

 青く豊かな海は漁業者にとっては大切な生活の糧となる場であるとともに、海に親しむ皆さんにとってもやすらぎと心に潤いを与えてくれる場です。 この青く豊かな海・漁村地域を守るために漁村地区では住民・漁業者・漁協女性部の皆さんが力を合わせ海浜清掃をはじめとした活動を展開しています。
 ここでは、こうした地元で取り組まれている海洋環境保全の取り組みをご紹介します。

漁業者の方たちは、年数回、地元の海水浴場や漁港の周辺を中心に、地元の皆さんとも協力して海浜清掃活動を実施されています。また、海水浴シーズンになると、毎日朝早くから海岸のごみを地元の皆さんが拾い集める姿があります。海水浴を楽しみにこられる皆さんに「少しでもきれいな海で楽しい時間を過ごしていただけるように!」と行われています。
 こうした海浜清掃を行う他には、森が豊かになればその栄養が川を伝って海が豊かになるということから平成13年度より「漁民の森づくり」を行っております。この「漁民の森づくり」では、平成13年度から17年度まで約3,500本の植木を行い、現在は木々が成長するように下草刈りを行っております。

1つの漁港でこれだけのゴミが回収されます。写真中央の看板には
「今度この海を見るときもきれいなままで… 乙姫より」
と書かれています。
 平成13年から行っている「漁民の森づくり」には京都府内の漁業関係者を中心に多くの方々に参加して頂いています。



この他にも、毎年、船をつかったり、潜水による海底清掃を実施していますが、この時に引き上げられるゴミには、流木・ナイロン袋・空かんのほか、テレビ・冷蔵庫など意図的に捨てないと出ないようなゴミも回収されることがあります。
 こうした取り組みは、漁業者の生活の場である漁場を守るためではなく、海で親しむ皆さんが海や漁村を訪れた時に、安らぎと心の潤いを得られるきれいな海であるようにと取り組みが進められています。
 海洋環境保全へ向けた取り組みは、京都府内だけでなく、全国津々浦々の漁村地区で行われています。

 2隻の船で海底に沈めた網を曳きます。
 海底から引き上げられたゴミ。



漁村地区では、都市部に比べ生活環境の整備が遅れていることは確かですが、徐々に整備が進められており、生活排水で海を汚さないようにと、漁業集落排水処理施設などの整備が進められてきています。

 舞鶴市西大浦地区に建設された「漁業集落排水施設」

 海や海岸は、私たちに海の恵みを与えてくれる魚・貝・海藻などの生息の場となっています。何気なく川や海に投げ捨てたビニール袋・空缶などは、大切な自然と水産食料を自らが破壊していくことに繋がっていきます。
 漁業関係者は、この海をいつまでも豊かなものとするために、努力を積んでいますが、私たちだけの力では十分ではありません。川下でいくらがんばっても追いついていかないのです。
 豊かな海は、海と陸をつなぐ川に育まれ、そしてその川は豊かな里・山に育まれます。陸の汚染が進めば海も汚染されていくように、山・里・海は一連の環境の中で強く結びついています。そうした意味から、海は地域、さらには地球全体の環境のバロメーターとしての役目を持ち合わせているといえるのではないでしょうか。
 一人ひとりの心の中にある海・環境に対する気持ちを一つにつなぎ、海洋環境保全へ向け努力していかなければなりません。
 これからも皆さんのご協力をお願いいたします。皆さんの身の回りを見まわしてみてください。海を守るためにきっと小さくても出来ることがあるはずです。



 
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